豊橋くすのき学園の特徴を教えてください
言葉の発達が気になる、人との関わりや集団への参加が苦手、落ち着きがなく多動、全体的な発達の遅れが気になるなど、発達に何らかの心配をかかえる就園・就学前のお子さんの療育を支援しています。
食事や睡眠、排泄、衣服を着たり脱いだりするといった基本的な生活習慣を身につけ、社会性や言葉の発達を促すことをめざしており、月曜から金曜の毎日、お母さんとお子さんが一緒に通う母子通園が基本です。
子どもは大好きなお母さんが一緒なので安心して過ごせますし、毎日通うことで生活のリズムができ、次に何をやるか見通しが持ちやすくなるので、安心して行動できます。こうした繰り返しの積み重ねが、子どもたちにとって大きな力になるんですね。
また、お母さんにとっても、子どものことをよく知ることができ、上手な関わり方を学ぶ場、同じような経験を持つ母親同士で話し合ったり情報交換ができる、精神的な支えの場になっています。
子どもたちの伸びる力を信じて、お母さん方とともに、お子さん一人ひとりの特性や発達に応じた支援を行っているんですよ。
寄付されたものを教えてください
平成二十四年に「おぎゃー献金」の助成先に選ばれて、園庭にある回転遊具とネットの遊具をいただきました。子どもたちもとても喜んで、かわいい動物と新幹線の絵が描かれた遊具に入ってクルクル回したり、ネットを何度も上り下りしたり、毎日のように庭に出て楽しく元気に遊んでいます。
年に一度、この学園を運営する豊橋市福祉事業会の各施設合同で「福祉まつり」を開催するのですが、そのときも回転遊具が大人気で、子どもたちがみんな乗りたくて順番待ちの長い列ができたほどでした。
子どもたちは、遊びを通して人と関わる楽しさを知り、順番を待つことなどルールを学んで社会性が育まれますので、こうした遊具は大変ありがたく、感謝しております。
今後「おぎゃー献金」に期待することはなんですか?
「おぎゃー献金」を通して、一人でも多くの方に障がいのある子どもたちのことを知っていただき、理解してくれる人が増えてほしいですね。障がいへの理解が深まることで子どもの世界が広がり、地域社会の中で生き生きと楽しく、主体的に生きていくことにつながっていくと思います。
当園のような施設と医療機関との連携がとれるような支援も期待しています。お母さんと他の兄弟姉妹との時間も大切にしてもらうために、お子さんだけの通園日を設けていますが、症状によって親でないと薬を飲ませられない場合もあります。そうした時に看護師さんがいれば、薬を飲ませることができますから、たとえば学校の授業参観日などにもお母さんは安心して参加できるのです。
また、当園では小児科のお医者さんに協力医をお願いしていますが、規模の小さい施設ではどうしても難しい面があります。どの施設でも、子どもの障がいの特性や発達について医師に気軽に相談できるような体制が整うよう、さらに「おぎゃー献金」の支援が望まれるのではないでしょうか。